使ってみましたこの機械

PENTAX エアウェイスコープ AWS-S100を実際手に持ってみると、細部にわたって非常に質感が高いのが印象に残ります。イントロックとの接合部などは、とてもしっかり作ってあるなという印象を受けますし、防水仕様となっている点も凄いなと思います

液晶で見るだけでは何なので、ＮＴＳＣ外部出力からテレビに継げて見てみました（写真）。ファイバーテックのビデオ喉頭鏡が写っているのに他意はありません

臨床研修医はするすると挿管を決め、周囲からもターゲットマークが当たった声門にチューブが吸い込まれていく様子に驚きの声が上がりました。経験が少ない者が挿管する場合、この道具は喉頭鏡よりも習熟するのに時間がかかないだろうという印象を受けました。しかし、手術室における麻酔臨床の場では、この道具はビデオ喉頭鏡とは異なり、口腔内を広く観察する事ができなかったり、使える挿管チューブが限られたり（小児用・分離換気不可）といった欠点も存在し、今ひとつ存在意義に乏しいような気がします。ただ、アウェーククラニオトミーで側臥位固定中の患者さんに挿管する時には持ってこいだとのお話は某所で伺いました

しかし、この道具はやはり、開発者の意図通り、救急の現場で使われるべき道具なのでしょう。これからさらにタフな救急現場で用いられる事により、更なる有用性が明らかになってくる事を期待したいと思います